海外で錦鯉が大人気。人気の理由や反応に詳しく解説
錦鯉は日本国内だけではなく海外でも非常に人気になっています。
錦鯉の外国人オーナーも多く海外輸出も活発な錦鯉です。
錦鯉が海外で人気の理由や海外での反応、マーケット情報などをまとめてみました。
錦鯉は海外の国で人気?
錦鯉は日本に限らず海外で非常に人気です。
鯉は英語でcarpですが現在はkoiでも通用するようになるくらい世界に浸透しています。
年々海外輸出は増えてきており1990年ごろでは輸出量は50t程度だったのが2017年には海外輸出が300t弱まで増えており単純に30年弱で5倍程度に増えています。
輸出先の国数も増えており約20年で2倍程度に増えており36か国に輸出されています。
金額だと1990年頃は8億円程度の輸出量でしたが、現在では36億円程度のマーケットに膨らんでいます。
輸出量が多い地域はヨーロッパではオランダ、アジアでは香港が多いです。
オランダでは錦鯉の販売店が200店舗程度あり非常に活気があります。
続いてドイツ、イギリス、アメリカ、タイ、インドネシア、ベトナム、ベルギー、マレーシアと続きます。
意外にも中国が上位にはいっていませんが、これは中国が錦鯉の輸入を制限しているため中国が上位にははいっていません。
制限している理由はコイヘルペスという病気が日本ではあり、中国本土で感染が広がる恐れがあるため、輸入を制限しています。
そのため、コイヘルペスなどの衛生証明書を必要としない香港に錦鯉を仕入れ、そこから中国へ輸出されているではないかと予想されます。
錦鯉は日本と海外どちらで人気?
残念ながら日本では錦鯉のマーケット規模の統計データがありません。
しかし、感覚地で国内外全体のうち、70%~80%程度は海外マーケットに卸されていると思います。
錦鯉は日本国内よりも海外のほうがマーケットは大きく人気です。
錦鯉の海外輸出はどうやっておこなう?
錦鯉の海外への輸送は空輸で行います。
錦鯉は比較的魚の中でも強い部類に入り長時間に空輸にも耐えることができます。
長時間といっても2,3日以内が限界です。
大きいビニール袋に酸素と水を入れそこに錦鯉を入れます。
そのビニール袋を段ボールなどに入れ輸送を行います。
時期としては秋、冬、春の時期のみ輸出ができます。
理由としては夏は気温が高いため長時間の錦鯉の輸送にはてきしません。
おおよそ10月から5月ころまでです。
春先など気温が高くなるころには保冷剤を段ボールに入れるなどして水温が高くならないように工夫をしています。
また、水質が汚くならないように輸出する数日前から餌を与えず錦鯉が糞をしない状態にすることで水質が悪くならない環境をつくります。
錦鯉を梱包してから解放するまで2,3日しか時間がないため、船での輸送は現実てきではなく飛行機での空港輸送になります。
成田空港からの輸送が最も多く世界36か国に輸出されています。
錦鯉の海外オーナーはどんな方?
海外で錦鯉を育成する方は比較的富裕層の外国人の方が多いです。
地域より所得や好みに差があります。
香港などアジアではハイレベルの品評会で受賞クラスがその一歩手前レベルの錦鯉が人気です。
中国では錦鯉は縁起がよい魚のため、ハイレベルの錦鯉だけではなく、中レベルの錦鯉も人気になっています。
一方、オランダなどのヨーロッパでは比較的小さな錦鯉が人気で、観賞魚として水槽で飼うなどの傾向があります。
人気の価格帯はヨーロッパでは5万円~10万円程度の錦鯉が人気になっています。
地域によって人気の錦鯉はちがう。
大きさや質の良さなど価格に反映しやすい基準でのアジアとヨーロッパは異なりますが、人気の錦鯉の模様も異なっています。
香港などアジアでは色が鮮やかな錦鯉が人気です。
特に中国では丹頂が人気になっています。
ヨーロッパでは光ものと呼ばれている品種や黄金、プラチナなどが人気になっています。
日本では御三家と呼ばれる紅白、大正三色、昭和三色が人気ですが国や地域によって人気が異なってくるのはお国柄ということろでしょうか。
また、上記もしていますが、中国ではコイヘルペスなどの関係上、錦鯉の輸入には手間がかかりあまり日本から直接的な輸入量は増えていません。
しかし中国の富裕層は非常に錦鯉が好きで品評会で受賞するような錦鯉のオーナーになることは一種のステータスとなっています。
そのため、品評会で受賞しそうな錦鯉を購入し育成を日本の養鯉場に委託するという方法の人気になりつつあります。
丹頂や黄金プラチラについては「丹頂 まるで日の丸 頭のみ紅の錦鯉」「黄金 プラチナ 全身が輝く水槽でも楽しめる錦鯉」に詳しく記載しています。
錦鯉は海外のほうが儲かる?
錦鯉の海外輸出が活発なのは、海外のほうが錦鯉の価格が高値が取引されやすいのが理由です。
ハイクラスの錦鯉は時価のところはありますが、15cm程度の錦鯉であれば日本国内であれば300円~500円程度のところが海外では500円~700円程度と1.5倍程度の価格で取引がされます。
そのため、日本国内でも錦鯉の海外輸出が積極的になっています。
錦鯉は海外へ輸送中死んでしまったら?
長時間の輸送などにより錦鯉が輸送中に死んでしまうこともあります。
残念ながら生き物で錦鯉の完璧な輸出方法というのはまだ完成されておらず死んでしまうこともあるのです。
その場合、現状では錦鯉生産者(販売者)が費用を負担することになるのが一般的です。
外が起源になっている錦鯉もいる
錦鯉は日本の魚というイメージが強いですが、海外の鯉と日本の錦鯉のかけあわせで生まれた品種もいます。
具体的にはドイツ鯉とヒレナガニシキゴイです。
ドイツ鯉は名前の通りドイツで品種改良された錦鯉です。
特徴はうろこがなくドイツ鯉は模様の境目(キワ)がはっきりわかるのが特徴です。
ドイツ鯉については「ドイツ鯉 うろこがなく美しい錦鯉」にまとめています。
ヒレナガニシキゴイはインドネシアのヒレナガゴイとの交配品種改良によって生まれた鯉です。
背びれ、腹びれ、尾びれが通常の錦鯉の2倍程度長く優雅に泳ぐ錦鯉です。
ヒレナガニシキゴイについては「皇居でも飼われているヒレナガニシキゴイ 飼育方法や品種色について」にまとめています。