錦鯉の用語

錦鯉の世界はどちらかというと閉ざされた狭い世界です。

そのため、専門用語も多く錦鯉を初めて飼う方にはわかりにくい言葉も多いです。

一般的に利用がされている錦鯉の専門用語をまとめました。

錦鯉の品種、模様に関しての説明は「錦鯉の品種」を参照してください。


穴あき病 (あなあきびょう)

夏から秋頃にかけて細菌により錦鯉の胴体に穴が開き筋肉が露出する病気です。
初期症状ではウロコがとれるだけなどわかりにくいのですが、進行が進むと皮膚や筋肉が露出します。
対処療法としては、グリーンFゴールドなどの細菌性の感染症治療薬を利用しましょう。

色揚げ (いろあげ)

錦鯉の持っている色をより鮮やかにさせること。
色揚げ専用の錦鯉の餌などもあり美しい錦鯉を育てるには重要なポイントです。

エラ腐れ (えらぐされ)

春から夏ころにかけて錦鯉のエラに雑菌がたまり呼吸ができなくなる病気。初期症状としては食欲不振や元気がなくなります。
症状が進むと息苦しそうに水面に顔を出し口をパクパクすることがあります。
雑菌自体は錦鯉のどこにでもつく可能性がありますが、エラは比較的錦鯉の中でも弱い部分なので、エラ腐れが起きやすいです。
対処療法としては、グリーンFゴールドなどの細菌性の感染症治療薬を利用しましょう。

塩水浴 (えんすいよく)

錦鯉は淡水で育てる魚ですが、水に塩分が含まれていても飼育できます。

塩浴ともいいます。
塩水で育てる場合は錦鯉の病原菌を浸透圧で殺すなど治療で利用します。
塩分は0.5~0.6%程度が錦鯉の治療にはちょうどよいです。

塩水浴(塩浴)については「錦鯉の塩浴 水槽で塩濃度表や計算方法、期間などを解説」に詳しい情報を掲載しています。

青地(影墨) (かおじ(かげずみ))

錦鯉の両頼表れる墨の部分。
青っぽく白地の下のほうに見えているのが将来墨になります。

奇形 (きけい)

錦鯉の中にはゆがんでいたりバランスが悪かったりと理想とは離れた錦鯉もいます。
先天性と後天性の場合両方あります。
錦鯉を購入する場合は奇形ではない錦鯉を選ぶようにしましょう。

キワ (きわ)

錦鯉の緋盤と白地の境目のことです。
キワがハッキリと境目がわかりやすいもんがよいとされています。

コイヘルペス (コイヘルペス)

コイヘルペスはKHVとも呼ばれ最も深刻な錦鯉の病気です。
コイヘルペスはコイヘルペスウイルスによって引き起こされる病気です。
養鯉場でコイヘルペスが発生すると被害を拡大させないために殺処分、流通禁止など非常につらいウイルスです。
水温が20度~26度の場合致死率は80%以上になり特定疾行に分類されいます。
コイヘルペスは鯉にしかかからないウイルスでたとえコイヘルペスにかかった鯉を人間が食べても感染することはありません。

コイヘルペスについては「錦鯉がかかるコイヘルペスについて」に詳しい情報を掲載しています。

サシ (さし)

錦鯉の白地と紅色の境目の部分です。
サシははっきりとしており、深く均一のものがよいとされています。

質 (しつ)

錦鯉の全体の質感です。
「質がよい」「質が高い」などといいます。
例えば紅白の錦鯉で紅が厚く濃いのが質がよい錦鯉といわれています。

新穴あき病 (しんあなあきびょう)

夏から秋頃にかけて口や目の周辺、ひれの付け根など様々な箇所に筋肉が露出する病気です。
普通の穴あき病とは異なり完治するまで時間がかかり最適な治療方法は環境により異なります。
錦鯉の専門家に状況を相談するなどして対応するようにしましょう。
症状自体は、新しい錦鯉を追加で池や水槽にいれると表れやすいので新しい錦鯉を追加で飼う場合は注意が必要です。
また、水槽や池に対し錦鯉の飼っている匹数が多いと激しくぶつかり同じような症状がでる場合もあります。
その場合は餌を与えるのを控えることで改善する可能性があります。

水質 (すいしつ)

錦鯉を飼う水の状態。
水質が汚れているものは見た目でもわかるが水質はphで判断することもある。
錦鯉はアルカリ性でも酸性でもなく中性の水質を好みph7程度が理想。

墨 (すみ)

錦鯉の墨とは模様のうち黒い部分です。
黒色とは言わず墨ということが多いです。

立鯉 (たてごい)

将来性のありそうな錦鯉を選別し、育てることです。
立鯉は質の高い錦鯉を選定する重要な作業で素質を見極める目利きが必要です。

ツボ墨 (つぼすみ)

紅の上にちょうどよくのっている墨のこと。
紅と紅の間に白地にのっている墨のことなどシーンによって使い方が異なるが墨のこと。

低水温症 (ていすいおんしょう)

錦鯉全体がもやもやっと白く濁る状況です。
全体が白っぽくみえ元気がなくなります。
一番の治療は水温を温めることです。
20度程度で数日飼育すればもとに戻ります。
注意点としては、一気に水温を上げず錦鯉のストレスにならないように徐々に温度を上げることです。
また、同じく水温をもとに戻す場合も数日かけて水温を下げることをおすすめします。
水温を温めた状態でグリーンFなどを入れ様子を見れば大概問題なく治ります。

眠り病 (ねむりびょう)

当歳の錦鯉に起こりやすい病気です。
当歳の錦鯉はよくかかる病気で眠ったのごとくうごかなくなります。
2歳以上の一回り大きな錦鯉と初めていっしょに泳がせると発病しやすいです。
眠り病はウイルス系の病気だと考えられており一度かかると免疫ができ再度かかりにくくなります。
ペットショップなどで販売されている錦鯉はたいてい眠り病にかかった経験がある錦鯉だと思います。
眠り病の症状は最初は体を石などにこすりつけ痒そうにします。
その後は白い膜が錦鯉を覆い、横転して動かなくなります。

もし購入した錦鯉が眠り業になったらその錦鯉を別の水槽などに移し、0.6以上の海水をつくります。
この時に水は必ず新しい水を用意してください。
その後1週間程度餌を与えず、飼育していると回復してきます。

袴 (はかま)

錦鯉が袴を着ているかのようにしっぽ部分が住みに覆われた状態。
昭和三色などに用いられる。

鉢割れ (はちわれ)

錦鯉の頭部に割れるように入っている墨のこと。

緋盤 (ひばん)

錦鯉の模様のうち、紅色の柄のことです。

品評会 (ひんぴょうかい)

錦鯉の質のよさを競い合う会。
錦鯉のサイズ別で競い合うことが多く通常5cm単位で部が設けられます。
全日本総合錦鯉品評会が世界最大の錦鯉の品評会。

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